iMacのターゲット・ディスプレイ・モードを使ってみよう。機種が古いので、Thunderbolt対応のケーブルでなくても、Mini DisplayPort対応のケーブルで十分である。ThunderboltはMini DisplayPortの上位互換の規格ではあるが、ターゲット・ディスプレイ・モードとして使う分には、Mini DisplayPortで十分。Mini DisplayPortはケーブルは、ヤフオクよりアマゾンの方が安い。というのは、アマゾンだと送料が無料の場合があるからだ。
アマゾンでMini DisplayPortで検索すると、いろいろ出てくるがもっとも安かったのが
というケーブルであった。送料込みで899円である。二日くらいで届いた。金メッキもしているし、これで十分である。ちなみに、iMac (Mid 2011)からは、Thunderboltケーブルが必要になるらしい。
使い方は簡単で、二つのiMacのMini DisplayPort端子をつなぎ合わせるだけである。あとは外部ディスプレイにしたい方のiMacのキーボードで
外部ディスプレイiMacのキーボードでCommand+F2キーを押します。
とAppleのmacOSユーザガイドには書かれているが、実際にはこの記述は正確ではない。これのショートカットでターゲット・ディスプレイ・モードにするためには、環境設定の[キーボード]で「F1,F2などのキーを標準のファンクションキーとして使用」というオプションをオフにしなければならない。通常は「オン」になっているので、その場合は「Command+F2キー」ではターゲット・ディスプレイ・モードにはならない。

それでどうするのかというと、
Command+Fnキーを押してから、F2キー
もオンにするのである。この方法の面倒なのは、ターゲット・ディスプレイ・モードにする場合もiMacにはキーボードが必要で、Fnキーは古いキーボードにはついていないので、常時使わないにしても、Fnキーのキーボードが必要となることだ。あまり使わないのであれば、古い余ったキーボードでいいじゃん、という訳にはいかないのだ。Intel Core 2 Duo 3.06GHzには、古いストロークの深い白いキーボードを接続していたが、これにはFnキーがない。そこにあるのはhelpキーであった。仕方がないので、手元にあったA1243のジャンク品のキーボードを接続した。ジャンクだが、CommandとFnとF2は生きている。古いキーボードも接続した。
しかし、ほぼターゲットで使うのであれば、「F1,F2などのキーを標準のファンクションキーとして使用」をオフにしておく方が机はスッキリする。と思って、ファンクションキーの設定をオフにして古いキーボードに接続したら、「Command+F2キー」では動作しないではないか。ということは、「Fnキー」が用意されているキーボードでしか、ターゲット・ディスプレイ・モード切替のショートカットは効かないということなのかもしれない。それとも、古いキーボードが壊れているのたろうか。
ターゲット・ディスプレイ・モードの面白いところは、ターゲットiMacは、液晶だけをプライマリMac(メインのMacはiMacでなくてもMacBokでも構わない)に貸し出すだけで、ターゲットiMacはそのまま動作していることにある。つまりハードディスクは回っており、モニタに表示しないだけで、コンピータとしてはスイッチが入っているのである。したがって、ターゲットiMacで重いデータをダウンロードしたり、Blu-rayに大容量でデータを焼きこんでいても、まったく構わないのである。
逆にいうと液晶しか使っていないのに、ハードディスクが回っているので、電気代はその分食うことになる。それは諦めるしかない。プライマリMacがスリープになると、ターゲットiMacもスリープになるので、その点は連動している。ハードディスクのスリープまで連動しているかどうかはまだ試していない。プライマリMacをシステム終了すると、ターゲット・ディスプレイ・モードは解除される。
IllustratorやPhotoshop、InDesignなど、サブモニタにパレットを広げたいときには、ターゲット・ディスプレイ・モードで27インチを2枚使いする。テキスト入力などで2枚必要ではないときは、ターゲット・ディスプレイ・モードを解除して、動画でも流しておいてもいいかもしれない。もっとも27インチでDVDビデオを表示して近くで見ると、画像の粗がよく目立つ。フルスクリーンはやめた方がいいかも。なお、ターゲット・ディスプレイ・モードを解除すると、ターゲットiMacに表示されているウィンドウやパレットはプライマリMacの画面に集約されてしまう。その点は留意いただきたい。