マスクはコロナウイルスに有効なのでしょうか。有効な場合もありますが、いつでも有効という訳ではありません。所詮、マスクをしたって、感染していれば鼻や口からウイルスを含んだ飛沫は空中に飛び散ります。要するに、小さな穴の空いたバケツと、大きな穴の空いたバケツの中に水があるとすれば、水がなくなるのはいずれも同じです。どちらが早いのかというと、当然大きな穴の空いているバケツ、つまりマスクをしていない方ですが、マスクをしていようとしていまいと感染するときは感染します。短い時間の接触では、マスクをしているべきですが、マスクをしていれば、感染しないというのは幻想ですよね。というわけで、マスクはそんなに効果はないと思います。もっともたくさんの人がいる場所では、白い目で見られないようにマスクはしておきましょう。
新型コロナウイルスの感染は「飛沫感染」が主だと言われています。飛沫というのは、人の口から飛び出す体液のことです。小さな水滴です。くしゃみをするときだけでなく、普通に呼吸しても飛沫が含まれています。一般に咳をすると、約五万の飛沫が、くしゃみをするとその倍の十万の飛沫が放り出されると言われています。
ひとつの飛沫の大きさはおよそ5ミクロンです。もちろんそれより大きいものもあれば小さいものもあります。メートル法では1ミリメートルが1000ミクロン。ミクロンはマイクロメートルといいます。また、1000ナノメートルが1ミクロンとなります。
さてそれではウイルスの大きさはどのくらいでしょうか。一般的なウイルスは、0.1ミクロン程度です。もう少し正確にいうと、インフルエンザウイルスは0.08〜0.12ミクロン、コロナウイルスは0.08〜0.16ミクロンぐらいといわれています。
仮に5ミクロンの飛沫があるとします。コロナウイルスを0.1ミクロンとし、形状を球体とすると、体積比では12万5千倍くらいになります。一つの飛沫に含まれているウイルスの数は、感染した人の症状によって変わってくるわけですが、1万程度のウイルスが含まれている可能性も否定できません(それは言い過ぎでしょうけどね)。飛沫中に一千のウイルスがあり、一度のくしゃみで十万の飛沫が飛び散れば、口の外にばら撒かれるウイルスは、なんと
一億個
という計算になってしまいます。もっとも飛沫に含まれるコロナウイルスの数についての具体的な数値は見あたりません。症状が重い人は飛沫内のウイルスは多いでしょうし、軽い人は少ないだろうと見当をつけるくらいです。
ひとつの飛沫の大きさはおよそ5ミクロンです。もちろんそれより大きいものもあれば小さいものもあります。メートル法では1ミリメートルが1000ミクロン。ミクロンはマイクロメートルといいます。また、1000ナノメートルが1ミクロンとなります。
さてそれではウイルスの大きさはどのくらいでしょうか。一般的なウイルスは、0.1ミクロン程度です。もう少し正確にいうと、インフルエンザウイルスは0.08〜0.12ミクロン、コロナウイルスは0.08〜0.16ミクロンぐらいといわれています。
仮に5ミクロンの飛沫があるとします。コロナウイルスを0.1ミクロンとし、形状を球体とすると、体積比では12万5千倍くらいになります。一つの飛沫に含まれているウイルスの数は、感染した人の症状によって変わってくるわけですが、1万程度のウイルスが含まれている可能性も否定できません(それは言い過ぎでしょうけどね)。飛沫中に一千のウイルスがあり、一度のくしゃみで十万の飛沫が飛び散れば、口の外にばら撒かれるウイルスは、なんと
一億個
という計算になってしまいます。もっとも飛沫に含まれるコロナウイルスの数についての具体的な数値は見あたりません。症状が重い人は飛沫内のウイルスは多いでしょうし、軽い人は少ないだろうと見当をつけるくらいです。
画像提供:米国立アレルギー感染症研究所
コロナウイルスに感染しないためにマスクを着用するという考え方は、流行当初から日本にありました。そのお陰で日本では欧米に比べて感染が広がらなかったという説が認知されていきました。しかし少し経つと、マスクは飛沫を前方に飛ばさないという効果はあっても、飛沫の放出を減らすことはできないことが知られるようになりました。そのため感染予防のためのマスク着用の目的は、感染しないためではなく、もし自分自身が感染していた場合、他の人に感染を広げないというと目的に置き換わって行きました。「咳エチケット」という言葉はまさにそれを意味しています。
感染した人が、ウイルスで汚染された飛沫を口外に放出しないことはできません。どのようなマスクをしてしても、呼吸する以上、肺の空気はマスクから溢れていきます。そうしなければ、新鮮な空気を肺に送り込むことはできません。前から出ないだけで、飛沫はマスクの淵からは外に広がっていきます。当たり前ですが、マスクもシールドもウイルスの漏出は防げないのです。
そのため、新型コロナウイルスは
空気感染するのではないか
と言われるようになりました。密閉した空間に感染者がいれば、マスクをしていようといまいと、時間とともに空気中にウイルスを含んだ飛沫が増えて行きます。空間に浮遊する飛沫の密度が高くなればなるほど、その場所に非感染者がいれば、確実に感染する可能性が高くなります。発生元の中国ではこれを「エアルゾル感染」と呼んでいます。
こうした環境ではマスクをしていると、空気中の飛沫をマスクが取り込んでしまい、マスクが飛沫の集ウイルス器の役目を果たすことになりかねません。皮膚についたウイルスは、必ずしも口に入るとは限りませんが、マスクに付着した飛沫は水分が失われて飛沫が小さくなり(飛沫核)、人の呼吸によって口の中に吸い込まれていくからです。マスクそのものが接触感染の感染経路と化してしまうことになり兼ねません(この考えも、実はエビデンスはありません)。
とはいえ、飛沫内にどのくらいのウイルスが含まれているかは全くわかりません。明らかに症状がある人と、密室に長時間同居するのは、家族くらいです。一般的な社会生活ではまずないでしょう。誰もが防護環境を整えるか、ソーシャル・ディスタンスを確保するでしょう。感染を引き起こすとしたら、感染していても症状のない人や、症状が極めて軽い人と同じ空間を共有する場合です。非顕性感染といわれるものです。
新型コロナウイルスでは、一般的に感染しても約4割の人は、全く無症状だと言われています。これらの人は検査では陽性ですから、体内である程度ウイルスが増殖しているのです。
しかし感染しても陽性にならない人たくさんいるはずです。ウイルスが侵入しても、速かに免疫が働き、体内でコロナウイルスが増殖するスピードより、免疫がウイルスを駆逐するスピードが早く、症状が発現するまえにウイルスは退治されてしまうのでしょう。こういう場合は、検査しても陰性のままです。
コロナウイルスに感染しないためにマスクを着用するという考え方は、流行当初から日本にありました。そのお陰で日本では欧米に比べて感染が広がらなかったという説が認知されていきました。しかし少し経つと、マスクは飛沫を前方に飛ばさないという効果はあっても、飛沫の放出を減らすことはできないことが知られるようになりました。そのため感染予防のためのマスク着用の目的は、感染しないためではなく、もし自分自身が感染していた場合、他の人に感染を広げないというと目的に置き換わって行きました。「咳エチケット」という言葉はまさにそれを意味しています。
感染した人が、ウイルスで汚染された飛沫を口外に放出しないことはできません。どのようなマスクをしてしても、呼吸する以上、肺の空気はマスクから溢れていきます。そうしなければ、新鮮な空気を肺に送り込むことはできません。前から出ないだけで、飛沫はマスクの淵からは外に広がっていきます。当たり前ですが、マスクもシールドもウイルスの漏出は防げないのです。
そのため、新型コロナウイルスは
空気感染するのではないか
と言われるようになりました。密閉した空間に感染者がいれば、マスクをしていようといまいと、時間とともに空気中にウイルスを含んだ飛沫が増えて行きます。空間に浮遊する飛沫の密度が高くなればなるほど、その場所に非感染者がいれば、確実に感染する可能性が高くなります。発生元の中国ではこれを「エアルゾル感染」と呼んでいます。
こうした環境ではマスクをしていると、空気中の飛沫をマスクが取り込んでしまい、マスクが飛沫の集ウイルス器の役目を果たすことになりかねません。皮膚についたウイルスは、必ずしも口に入るとは限りませんが、マスクに付着した飛沫は水分が失われて飛沫が小さくなり(飛沫核)、人の呼吸によって口の中に吸い込まれていくからです。マスクそのものが接触感染の感染経路と化してしまうことになり兼ねません(この考えも、実はエビデンスはありません)。
とはいえ、飛沫内にどのくらいのウイルスが含まれているかは全くわかりません。明らかに症状がある人と、密室に長時間同居するのは、家族くらいです。一般的な社会生活ではまずないでしょう。誰もが防護環境を整えるか、ソーシャル・ディスタンスを確保するでしょう。感染を引き起こすとしたら、感染していても症状のない人や、症状が極めて軽い人と同じ空間を共有する場合です。非顕性感染といわれるものです。
新型コロナウイルスでは、一般的に感染しても約4割の人は、全く無症状だと言われています。これらの人は検査では陽性ですから、体内である程度ウイルスが増殖しているのです。
しかし感染しても陽性にならない人たくさんいるはずです。ウイルスが侵入しても、速かに免疫が働き、体内でコロナウイルスが増殖するスピードより、免疫がウイルスを駆逐するスピードが早く、症状が発現するまえにウイルスは退治されてしまうのでしょう。こういう場合は、検査しても陰性のままです。
それでは無症状者の飛沫にも新型コロナウイルスは、どのくらい含まれているのでしょうか。それについて解説した記事や動画は、僕は見たことがありません。おそらく重い感染症状を発現した人であれば、症状が出る前でも飛沫に多くのウイルスが含まれていると考えられますが、それも具体的な数値を提示した資料を僕は知りません。
さらに分からないのは、人はどのくらいの数のウイルスを体内に侵入させた時、感染するのかということです。例えば、1000個くらいのウイルスが同時に侵入すると、免疫が働くまでに体内の細胞に侵入したウイルスが増殖していくというようなことです。おそらく個人差はあるでしょう。しかし平均値も見当たりません。
また日本では院内感染の比率がけっこう高いと言われています。病院でもほぼ完全に防護していても、感染する人がけっこういます。そうなると感染しやすい人は少量のウイルスでも免疫がうまく機能せず感染してしまい、感染しない人は多くのウイルスを体内に取り込んでも免疫がすぐさま働き症状には至らないのかもしれません。
人はどのくらいのウイルス量で感染するのか、と聞かれて、即座に答えを返せる「専門家」はまずいないでしょう。人によって異なるにしても、感染の決め手についての明確な回答が欲しいものです。
あなたの周辺にコロナウイルスの陽性者もしくは濃厚接触者がおらず、密閉されソーシャル・ディスタンスを保てない場所にいないのであれば、マスクは実質的には不要です。もしそういう場所でも陽性者や濃厚接触者がいたのであれば、他の人に感染している可能性はありますから、マスクを着用は必要です。その場合は、マスクを定期的に新しくしたほうが安全です。
室外では距離さえ保てれば、マスクは要りません。外気に吐き出されたウイルスは霧散します。誰かが吸い込むとこはまずありませんし、吸い込まれたとしても数でいえばごくわずかです。あなたがオープンスペースで浮遊するごくわずかのウイルスで陽性になるのであれば、あなたは完全隔離された部屋にいない限り、いずれコロナウイルスに感染するでしょう。
マスクの着用は人によってはストレスとなります。ストレスが高まると、血管内の免疫細胞のうち、リンパ球の比率が下がり、好中球が増加します。リンパ球が少なくなると、自然免疫も獲得免疫も機能が低下します。ストレスを感じるのであれば、感染の可能性が高い場所——不特定多数の人が集まるスーパーマッケートや電車やバスの車内など——はともかく、そうでない場所ではマスクを着用しないほうがいいかもしれません。
なお、ヨーロッパ人は、挨拶するたびにハグして頬にキスします。そのような人たちは、マスクはいかなる時でも必要でしょう。
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