2020年11月02日

何が何だかわからない白血球の種類—第1章 免疫、免疫、免疫、その謎は闇の中

 コロナウイルスとネアンデルタール人の関係を知る前に、人体の免疫の仕組みを解説します。免疫っていうのは、わかっていることもありますが、はっきり言って、わからないことの方が多いのが本当のところです。まずは、白血球とは何か、という初歩から解説します。


 コロナウイルスがどのようにして感染し、感染者を死に至らしめる仕組みを考える前に、まず人の免疫についての基本的な知識をおさらいしておきましよう。
 
 
 白血球とはどのようなものでしょうか。血管の中にある血液細胞の一つです。血液細胞は大きく分類すると、
 
血小板
赤血球
白血球
 
に分類できます。これらは骨髄に存在する「造血幹細胞」から生成されます。造血幹細胞は血液中の細胞に分化できる大元の細胞です。造血幹細胞は細胞分裂して自己複製が可能です。造血幹細胞が分裂したとき細胞が変わっていき、血小板、赤血球、白血球が生み出されます。
 
 血小板は生体が損傷した時に活躍する細胞です。傷口に凝集して傷口を防ぐ役割があります。血中に血小板が多くなると血栓ができやすくなり、それを防ぐためにアスピリン(日本ではバファリン)が使われることがあります。アスピリンの摂取で血中の血小板は減少しますが怪我をした時、血が止まりにくくなります。
 
 赤血球は、全身に酸素を運ぶ細胞です。呼吸によって肺から取り込まれした酸素をヘモグロビンと結合させます。成人では体内に20兆個の赤血球があり、寿命は120日程度です。細胞ですが、細胞核やミトコンドリア・リボゾームなどの細胞内器官はなく、いわば使い捨ての細胞です。寿命が来ると、免疫細胞の一種であるマクロファージに食われてしまいます。赤いのはヘモグロビンが鉄を含んでいるためです。マクロファージの食われた赤血球内ヘモグロビン内の鉄分は回収されて、新しい赤血球に使い回しされます。
 
 血小板は損傷した生体の保護、赤血球は酸素の運搬と、その機能が特化されていました。白血球の目的は一言で言うと外敵の排斥にありますが、外敵にもいろいろな種類があります。そのためか、白血球は多くの種類の細胞に分化していきました。外敵には
 
寄生虫
細菌
ウイルス

 
などがあります。癌は内部の敵ですが、変異して外敵となってしまったのです。それらを撃退するために、多くの白血球細胞を生み出しています。細胞の種類はあまりにもたくさんあります。それらの違いを知らないと免疫の仕組みは理解できません。免疫細胞というのは、このたくさんある白血球細胞全体を指します。
 
 白血球は大きく分類すると次のようになります。
 
顆粒球
リンパ球
単球
肥満細胞
 
 これらはそれぞれ役割あります。全体の流れは次の図を参照してください。

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posted by 上高地 仁 at 21:51| Comment(0) | コロナとネアンデルタール人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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